みなさんは「無機塗料」をご存知ですか？無機塗料とは無機物を主な成分としている塗料のことです。通常の外壁塗装では有機塗料を使用することが多いのですが、無機塗料が使われる場合もあります。
無機塗料には、「耐久力が高い」「カビ・コケの発生を防ぐ」「燃えにくい」「汚れにくい」などメリットが多くありますが、デメリットもあります。
この記事では無機塗料についてメリット・デメリットを中心に費用相場・具体的な耐用年数などを分かりやすく解説します。無機塗料での外壁塗装などを検討中の方はぜひ参考にしてくださいね！
「無機塗料」とは、一体どのような塗料なのでしょうか？
以下ご紹介していきます。
無機塗料とは無機物を主な成分とする塗料のことです。
塗料に使われる無機物はセラミックやケイ素が多いですが、他にもガラスやタイルといった成分が使われるものもあります。
無機塗料が無機物を主成分とするのに対し、有機塗料では石油などの有機物を主成分とする樹脂が使われています。
ただし、最近では無機物のみを成分とする純粋な無機塗料は少なく、多くの製品は有機物を成分として含んでおり、ハイブリッド塗料が主流となっています。
無機塗料には様々なメリットがあります。以下ご紹介しましょう。
無機塗料には紫外線を浴びると劣化する樹脂がほとんど含まれていないため、高い耐久力を持っています。
カビやコケが発生しにくいというメリットもあります。
無機塗料にはカビやコケの養分となる有機物が含まれていないからです。
外壁の中でもカビやコケが生えやすい湿度の高い場所や太陽光が当たりにくい日陰の箇所の塗装に適しています。
無機塗料は有機物を含んでいないため燃えにくいという性質があります。
ただし、有機物を含む無機ハイブリット塗料に関しては全くの不燃性というわけではないので注意が必要です。
無機物を主たる成分とする無機塗料は静電気が発生しにくいため、ホコリなどの汚れを防止する効果があります。
また、水に対する親和性が高いので、雨が降ると汚れも一緒に流れていきます。これは外壁と汚れの間を水が通っていくためです。
残念ながら、無機塗料にはデメリットもあります。以下見ていきましょう。
有機塗料に比べて高価格なのがデメリットの一つです。
とは言え、性能の高さを考慮するなら費用対効果は十分に高いと言えるでしょう。
無機塗料での塗装はヒビ割れしやすいという欠点があります。
無機物を主な成分とする塗膜はとても硬く、外壁にヒビが入ると一緒にヒビ割れしてしまう可能性があります。
無機塗料での塗装は高度な職人の技術を必要とします。
つまり、塗装の出来映えが職人の腕前によって変わってくるのです。塗料の性能を最大限に発揮できる業者を選ぶ必要があります。
無機塗料にはホコリなどの汚れがつきにくいというメリットがありますが、このことがそのままデメリットにもなってしまいます。
塗膜の上から再塗装しようとしても、塗料が馴染まずに剥がれやすくなる場合があるのです。
無機塗料では基本的にツヤを消すことができません。
外壁のツヤを好む方なら問題ないですが、ツヤをよく思わない方にとってはツヤ消しできないのは難点と言ってよいでしょう。
無機塗料を含む各塗料の費用相場を㎡単位でご紹介します。
アクリル 1,000～1,600円
ウレタン 1,700～2,000円
シリコン 2,300～3,000円
フッ素 3,500～5,000円
光触媒 4,200～5,000円
無機塗料 4,500～5,500円
このように他の塗料に比べて比較的高価格になっています。
無機塗料と他の種類の塗料の耐用年数を比較してみましょう。
無機塗料 20〜25年
アクリル 5～7年
ウレタン 8～10年
シリコン 10～15年
フッ素 15～20年
他の塗料に比べると2倍近い耐用年数があることが分かります。
以上、無機塗料のメリット・デメリットや費用相場・耐用年数等について解説しました。メリットとデメリットの双方をよく見極めた上で塗装するかどうかを決めることが大切です。
無機塗料の塗装は職人の腕に左右されます。せっかくの高性能塗料も職人が高い技術を持っていなければ、最大限のパフォーマンスを発揮できないのです。ですから業者選びが非常に重要です。
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