数ある外壁材の一つに「ALC」があります。
ALCは
など、優れた性能を持っており、外壁材の有望な選択肢として注目を集めています。みなさんの中には、ALCという素材の特徴について、詳しく知りたいという方もいらっしゃると思います。
この記事では、ALC外壁とは何か、ALC外壁の種類、ALC外壁の長所と短所、費用相場について分かりやすく解説します。ALC外壁にすることを検討中の方は、ぜひ参考にしてくださいね。
「ALC」とは、「Autoclaved Lightweight aerated Concrete」の略称で、軽量気泡コンクリートを指します。ALCで作られた外壁を、「ALC外壁」といいます。一般的に、コンクリートには重くて硬いイメージがありますが、ALCは内部に気泡の穴があるため、水に浮くほど軽量なのが特徴です。ALCは、「ケイ石」「セメント」「生石灰」などを主成分としており、外壁、屋根、間仕切り、床など、幅広い用途に使われています。
ALCと見た目がよく似た外壁素材に、「サイディング」があります。
ALCとサイディングを見分ける4つのポイントをご紹介します。
ボードの大きさで見分けることができます。例えば、ボードが縦に伸びており、地面から約3メートルの高さに目地がある場合は、窯業系サイディングです。
目地を隠すための幕板があれば、窯業系サイディングと判断することが可能です。
外壁より内側の位置に窓があれば、ALCと判断できます。
ALCはサイディングよりもコーキングの幅が広いのが、特徴の一つです。
ALC外壁に使用されるALCパネルは、厚さによって大きく2種類に分けられます。厚さが75ミリメートル以上ある「厚形パネル」と、厚さが35ミリメートル以上~75ミリメートル未満の「薄形パネル」です。厚形パネルは、主に高さが31メートル以下のビル、倉庫、工場などの外壁に使用され、薄形パネルは、主に軽量鉄骨造や木造の住宅の外壁に使用されます。
ALC外壁が持っている長所をご紹介します。
ALCは高い耐久性能を持っており、地震にも強いという長所を持っています。適切に取り扱い定期的にメンテナンスを施すと、ALCの耐用年数は50年以上にもなります。
内部にたまっている気泡が空気の層を作り、熱を伝わりにくくするため、高い断熱性能を発揮します。空気の層が外部からの熱伝達を妨げることで、「夏は涼しく、冬は暖かい」という住環境を実現可能です。断熱性能を、より高めることで夏場や冬場の冷暖房使用率を下げ、電気料金の節約につなげることもできます。
ALCは、燃えにくい構造をしており、耐火性能、防火性能に優れています。また、主な原料がセメントやケイ石などの無機質であるため、万が一燃えても有害物質が発生しません。
重さが通常のコンクリートの4分の1程度と軽量でありながら、強度があり遮音性能にも優れています。内部にある気泡が音を吸収してくれるため、外部の音が住宅内部に伝わりにくくなっています。それと同時に、住宅内部の音も外部に伝わりにくくなっており、プライバシー保護の観点からもメリットが大きいでしょう。
残念ながら、ALC外壁には短所もあります。以下のようなものです。
ALCパネルは吸水性が高いため、防水性能が低いという短所があります。内部の気泡に水が浸入すると、膨張したり、ひび割れしたりする可能性があります。防水性能を向上させるには、ALCへの塗装が欠かせません。
一般的な窯業系サイディングに比べると、導入時のコストが割高です。ただ、サイディングより長持ちするため、適切な塗料を使えば、維持費を抑えることができます。
1枚あたりのサイズが小さいため、接合部分が多くなります。接合部分が多いと、目地が多くなり、デザイン性が低下してしまいます。また、雨漏りする危険があるため、シーリング材でしっかりと接合部分を埋めることが大切です。
ALC外壁の費用相場は、ALCパネル(1㎡あたり)5,500円〜7,200円程度です。塗装メンテナンスにかかる費用の相場は、100万円~150万円ほどです。10年ごとに塗装メンテナンスを行ってください。
以上、ALC外壁について解説いたしました。ALCは適切にメンテナンスを行えば、50年以上も維持できる優れた外壁材です。一方で、防水性能の低さや導入費用の高さなどの短所もあるため、ALCの導入を検討する際には、長所と短所を総合的に考慮して判断してくださいね。
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