外壁に使われる不燃建材の一つに、「ケイカル板」があります。ケイカル板とは「ケイ酸カルシウム板」の略称で、耐火性に優れているのが特長です。みなさんの中には「ケイカル板の長所は?」「ケイカル板の外壁を塗装する方法とは?」「塗装での失敗を避けるコツを知りたい」など、疑問をお持ちの方がいらっしゃると思います。
そこで、この記事ではケイカル板とは何か、ケイカル板外壁の長所と短所、塗装方法、塗装時の注意点について解説します。ケイカル板を外壁材にすることを検討中の方は、ぜひ参考にしてくださいね。
「ケイカル板」とは、「ケイ酸カルシウム板」の略称で、建物の内装・外装によく使われる建築材料の一つです。ケイ酸質原料・消石灰・補強繊維(パルプ等)を原料とし、ボード状に加工されます。耐火性と耐水性に優れているのが特長です。ケイカル板の耐水性は、石膏ボードよりも優れているため、建物の水回りなどにもよく使われています。
ケイカル板には、次のような長所があります。
国土交通省の認定、つまり「国のお墨付きを得ている」という点が、大きなポイントといえるでしょう。それだけ、性能面での信頼度が高い証拠だからです。また、仕上げ方法の選択肢が多いのも大きな魅力で、「塗装する」「クロスを張る」「タイルを張る」など、さまざまな仕上げを選ぶことができます。
残念ながら、ケイカル板には短所もあります。それは、以下のようなものです。
ケイカル板の厚みはさまざまで、薄いものでは4mmのものから、厚いものでは70mmのものまであります(規格外の特注品もあり)。薄いケイカル板は割れやすいため、注意が必要です。
ここでは、ケイカル板の外壁を塗装する方法をご紹介します。次のような手順で、塗装していきます。
最初に高圧洗浄を行い、塗料が密着しやすいように汚れをしっかりと落とします。
「ケレン」とは、表面を削って滑らかにする作業のことです。ケレンを行うことによって、でこぼこしている汚れや剥がれを削り、表面を滑らかにしていきます。ケレンも高圧洗浄と同様に、塗料を密着しやすくするのに欠かせない作業です。
ケレンを行う際は次のものを用意します。
周囲に塗料が飛び散るのを防ぐために、しっかりと養生を行います。養生作業では、以下のものを使います。
ここから、ようやく塗装作業に入ります。まずは「下塗り」を行います。下塗りとは、塗料の密着性や耐久性を高めるために行う塗装作業です。下塗りを怠ると、塗料が剥がれる原因になってしまうため、必ず下塗りを行う必要があります。
下塗りでは、以下のものを用意します。
下塗りの塗料が十分に乾いたら、上塗りを行います。ケイカル板はフラットなものが多いため、塗料をつけすぎるとムラができてしまう可能性があります。塗料が均一に延びるように、丁寧に塗装するのがポイントです。
上塗りでは、以下のものを使用します。
最後に、ケイカル板の塗装で失敗を避けるためのポイントをご紹介します。
塗装する箇所に合った塗料を選ぶ必要があります。外壁は雨や風にさらされる場所であるため、耐久性の高い塗料を選びましょう。水性と油性、どちらも使用可能です。
塗料ごとに規定されている乾燥時間をしっかりと守り、塗料が十分乾くまで待つことが大切です。早く作業を終わらせようとして、塗料が乾くのを待たずに次の工程に移ると、剥がれなどの不具合が生じる恐れがあります。使用する塗料の乾燥時間をカタログで確認した上で、作業を行ってください。
足場を設置する必要がある場合は、自分では作業を行わず、業者に依頼しましょう。足場が必要な高所での作業は、落下の危険を伴うからです。安全性を第一に考えるなら、高所での作業に慣れているプロに依頼するのがベストです。
以上、ケイカル板の外壁についてご紹介しました。ケイカル板は、火にも水にも強いという優れものですが、長年使用していると、再塗装や張り替えが必要になります。機能性を十分に保ったまま長く使っていくには、しっかりとメンテナンスを行うことが大切です。色のムラや塗料の剥がれが出ないようにケイカル板を塗装するには、それなりの技術が必要なため、信頼できる業者に依頼しましょう。
もし、ケイカル板外壁の塗装をご検討中の方がいらっしゃいましたら、「株式会社ユニオン」にぜひご相談ください。当社は屋号を「クレヨン」といい、埼玉県春日部市・さいたま市を中心に、外壁塗装や屋根塗装を行っております。塗装の本質である「家の耐久性向上」にとことんこだわる当社は、お客様のご要望に合わせて最適な塗料を用いた施工を、良心的な価格にてご提案いたします。
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